おはようございます。「理学療法ノート‐P3」ぴーさんです。
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理学療法士の私が、これまで経験したことや勉強してきたこと、感じたこと、考えたことなどをまとめていく勉強ノートです。
これから多くのことを経験していく新人理学療法士さんや、それを指導・サポートする理学療法士さんの、仕事や指導に役立でていただけると幸いです。
今回は…
動作自立の必要要素…その1
というタイトルです。
今回の記事は2本立てとなっていて、その1では、
- 動作の自立とは
- 自立の要素 5項目
上記のことを整理しましょう。その2では、
- 例をもとにイメージ
- 各項目の意味の確認
となっていますので、あわせてそちらもご覧ください。
以前の記事で整理したように、理学療法の目的は”基本的動作能力の回復”ですが、「何をもって回復した!…って言えるの?」「患者さんの基本的動作の自立のためには何が足りないの?」などと思った方々は、ぜひ今回のノートで整理して、胸を張って「回復しました!」「〇〇さんは動作自立です!」と言えるよう、基本的動作能力の自立を見極める力をつけてください。
ちなみに前回の記事では「基本的動作能力とADLの関係性」と題して、相互の繋がりやADLの中に含まれている基本的動作について整理しています。気になる方はこちらをご覧ください。
1.動作の自立とは
まずは動作の自立について、その言葉の意味の確認をしていきましょう。ここでの動作とは基本的動作を指していますので、予めお伝えしておきます。
「基本的動作」とは、以前の記事でもお伝えしたように、毎日繰り返される身辺動作であり、目的動作を遂行するための手段として最も基本となる動作群のことです。詳しく知りたい方は、上のリンクからご覧ください。
続いて「自立」ですが、デジタル大辞泉によると、
①他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。「精神的に自立する」
②支えるものがなく、そのものだけで立っていること。「自立式パネル」
デジタル大辞泉 出典 小学館
このように説明されています。
理学療法の現場や医療・福祉現場では、①他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。という意味が適切かと思います。
理学療法士や看護師・介護士の助け(介助)を受けずに基本動作を遂行することができれば、自立と言えるレベルにある、つまり基本動作が実用的であるといえます。
2.自立の要素 5項目
前述したように、介助なしに動作を遂行することができることが「自立」であり、「実用的」といえます。この自立を決める際に「なんとなく…」とか「先輩が言うから…」では客観性や信ぴょう性が乏しく、自己のスキルアップにも繋がりませんし、周りからの信頼も得られません。
「自立」をできる限り客観性をもって決める要素、それは…
- 安全
- 安定
- 耐久性
- 速度
- 社会的容認
これら5項目が、自立を決める要素となり、5項目すべてを満たせば自信をもって「自立です」と言えるようになりますので、常に頭の中に入れておきましょう。
次の記事では、実例や項目の意味の確認をしていきます。
3.まとめ
今回の記事では、動作自立に必要な要素…その1というタイトルで、
- 動作の自立とは
- 自立の要素 5項目
について書きました。
自立とは「他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに存在すること。」であり、理学療法で大切となる動作の自立とは「助け(介助)を受けずに基本動作を遂行することができるレベルにある。」ということです。つまり基本動作が実用的であることを指します。
そして自立を決める要素となるのは、「安全」「安定」「耐久性」「速度」「社会的容認」の5項目であり、これらすべてを満たすことで客観性をもって自立を判断できます。
皆さんも、今回の記事を読んで問題点の整理、すべきことの明確化、解決への手がかりとしてください。
最後まで見ていただきありがとうございました。
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